インフルエンザについて




かぜの季節がやってきました。
今回はかぜの仲間なのに一般のかぜとは一線を画するインフルエンザについて考えてみましょう。
インフルエンザは一般のかぜと異なり感染力が強く、潜伏期(ウイルスが体に入ってから症状が出るまでの期間)が短い(1〜2日)ため、集団内での爆発的な流行を起こしやすく、また重症化しやすいのです。
インフルエンザの流行の歴史をみてみますと、全世界で2000万人の死者をだした(日本では38万人の死者を出した)スペインかぜが有名ですが、その後もアジアかぜ,香港かぜなどの大流行がありました。
又ここ数年はインフルエンザのかなりの流行が続き、高齢者の肺炎、小児の脳炎・脳症などが目立ち、インフルエンザに対する国民の関心が高まっております。

先ず予防の面ではインフルエンザワクチンに対する有効性が見直され、特に発症防止、重症化防止については種々のデーターにより証明されております。
また、治療の面で画期的なことは、抗ウイルス剤の登場です。
これまでは安静、水分摂取等の一般療法や対症療法、及び二次感染予防のための抗生剤の投与に終わっていた治療が、ウイルスに直接作用する薬剤の出現により一変しました。

抗ウイルス剤については、現在2つの抗ウイルス剤が2001年に承認され、使用されております。
更にこの抗ウイルス剤の登場によりインフルエンザの診断を確かなものに、又より速やかに行うことが必要になり、これに対してはインフルエンザ迅速診断キットが用いられております。


また、新型のインフルエンザの出現は時間の問題とも言われており、欧米諸国ではすでに国家としての対策が計画立案されておりますが、わが国でも一種の危機管理として対策が進められています。
インフルエンザの予防
インフルエンザの診断及び治療について
インフルエンザの合併症について

2007年11月更新

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